中川 陽介

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インタビュアー:本日は外資就活総研を担っている中川さんにお話を伺います。本日はよろしくお願いします。

中川:よろしくお願いします。

インタビュアー:では、はじめに自己紹介をお願いします。

中川:中途採用でハウテレビジョンに入社しました、中川と申します。

ハウテレビジョンが保有するデータを活用し、分析を行う外資就活総研の立ち上げを担当しています。学生や企業へのアンケート調査、インタビューを通して、優秀層の就職活動や採用活動の実態を明らかにする取り組みを行っています。

具体的には、過去との比較や異なる切り口での分析にも耐えうるデータ基盤の構築に注力しながら、「良い就職とは何か」「採用の理想的な形は何か」を定量・定性の両面から探究しています。

その調査結果を発信することで、学生と企業の双方にとって価値ある示唆を提供することを目指しています。

インタビュアー:ありがとうございます。

中川さんが以前のキャリアからハウテレビジョンに転職し、「総研」という新たな挑戦を選ばれた理由をお聞かせください。

なぜハウテレビジョンに入社をしたのか/入社の決め手を教えてください

中川:以前は、社会全体に対して「より良い就職とは何か」を追求する調査や研究に携わっていました。

一方でハウテレビジョンは、学生や企業と直接向き合いながら実際のマッチングを変えていこうとする姿勢を持っており、その点に強く惹かれました。

また、外資就活ドットコムならではの優秀層学生と人気企業のマッチングデータは非常に希少で、その価値の大きさを感じたことも決め手のひとつです。

そうした環境で新たに総研を立ち上げる挑戦にワクワクし、これまでの経験を活かして新しい価値を生み出したいと思い、入社を決めました。

インタビュアー:「社会全体」を対象にした調査から、より現場感のある挑戦へと軸足を移されたのですね。

総研を立ち上げる中では、他部署との連携も欠かせないと思いますが、入社後に感じた社内の雰囲気はいかがですか?

先輩や上司との関わりで印象的だったエピソードを教えてください

中川:社員全員が同じフロアにいて、営業や企画だけでなく、役員や他部署の方々ともすぐに話せる環境はこれまでにないものでした。

入社前は部署ごとの垣根があるのではと思っていましたが、実際にはユーザーやクライアントの課題を自然に共有し合える空気があり、想像以上にコミュニケーションが活発でした。

インタビュアー:他部署の情報を統合しながら、それぞれが求めるデータを考える必要がありますものね。

そうした中で、実際にデータを分析する際に「想定していなかった発見」があれば教えてください。

一見自明ではない発見やインサイトを導き出した経験

中川:調査や研究は仮説を立てて進めることが多いのですが、実際にアンケート結果をクロス集計していくと、想像以上に業界や志向属性によって価値観や傾向が異なることが見えてきます。

逆に「違いがない」ときには、それが新たな問いを生み、次の分析へとつながるんです。

一つひとつの集計軸を丁寧に見通すプロセス自体が、意外な発見や新しいインサイトを生むと感じています。

インタビュアー:なるほど。「違いがない」ことに注目することで、次の問いが見えてくるのですね。

とはいえ今は採用市場が激変しています。「就活の早期化」や「インターン選考」の導入など大きな変化がある中で、今後どのような点に注目して分析していきたいと考えていますか?

今後どのような動きやデータに注目して分析を進めたいと考えていますか

中川:ハウに転職して改めて感じたのは、世の中全体の学生・企業と、外資就活ドットコムが向き合う層との違いです。ただし、構造的な採用難という課題は共通しています。

だからこそ、この層ならではの価値観や就活実態、企業が抱える採用課題や成功要因を、より具体的に明らかにしていきたいと考えています。

過去・現在・未来の変化を時系列で追いながら、得られた知見を社会全体に還元していくことを目指しています。

インタビュアー:構造的な採用難という視点は非常に重要ですね。

ハウテレビジョンとしても注目すべきテーマだと思います。もう少し詳しく教えていただけますか?

現在、ハウテレビジョンの中で特に注目している採用トレンドや市場の変化について教えてください

中川:就活の早期化・長期化はもちろんですが、特に内定辞退の問題は大きいと感じています。

企業が採用成功を収めるためには、学生とのマッチング精度が不可欠です。

内定後にミスマッチが起きて辞退につながると、再び採用活動を行わなければなりません。

この課題は入社後ではなく入社前から生じている問題でもあります。

そのため、学生がどのタイミングで入社先を決め、何を判断軸としているのかを明らかにしていくことが重要です。

また、内定がゴールではなく、入社後に活躍できる就職の在り方を、入社後のデータから逆算して調査していくことにも取り組みたいと考えています。

インタビュアー:ありがとうございます。それはぜひ解明してほしいテーマですね。

こうした総研の取り組みを通じて、企業や学生にどのような新しい価値を届けていきたいとお考えですか?

総研の成果を通じて、企業や学生にどのような新しい価値を提供していきたいですか

中川:学生にとっては「就職がゴールではなく、入社後に自分の能力を発揮できること」が重要です。企業にとっては「自社に合った人材を採用し、活躍してもらうこと」が目的になります。

この両者に対して価値ある知見を発信していくことが総研のミッションです。

ただし、定量データだけでは限界があります。学生一人ひとり、企業ごとに考え方や課題は異なるため、定量的な分析と定性的な声の両面からアプローチし、個々に寄り添ったアウトプットを出していくことを大切にしています。

インタビュアー:なるほど。全体のデータだけでなく、個々のデータにも光を当てるのですね。

最後に、今後挑戦したい領域や長期的なビジョンを教えてください。

これから挑戦してみたい仕事や、関わってみたい領域を教えてください

中川:まずは、経年比較など安定的に調査を継続できる基盤の構築を進めていきたいと考えています。その上で、サービス側のデータと調査データを連携させたり、外資就活ネクストのような入社後のデータと組み合わせることで、より解像度高く、長期的な視点で働く価値を提供していきたいです。

また、採用マーケットの変化は非常に速いため、そのスピードに遅れない柔軟な調査体制の整備にも取り組み、常に最新の知見を発信していきたいと思っています。

インタビュアー:ありがとうございます。まさに“データを制する者が社会を制する時代”。

中川さんの今後のご活躍に大いに期待しています。

本日はありがとうございました。

中川:ありがとうございました。